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2006年11月 2日 (木)

書籍の紹介

Ityou本の紹介です。
『「イチョウ精子発見」の検証 平瀬作五郎の生涯』
    本間健彦 著  新泉社刊
    ISBN4-7877-0415-X   2300円+税

1896年(明治29年)イチョウ(銀杏)の精子が日本人によって発見されたことは意外と知られていないようです。当時は後進国であった日本で、このような大きな発見がなされたことは世界中を驚かせる事件だったのです。
藩の中学しか卒業しておらず、植物学を専門に学んでいない東京大学助手(本来は画工)の平瀬作五郎がイチョウの精子を発見し、その2ヶ月後、彼の上司にあたる助教授池野成一郎がソテツの精子を発見しました。
しかし、発見の翌年、平瀬は東大を不本意にも去らざるをえなくなり、地方の中学の教員となります。
その後も植物の研究を続けたものの、地方に埋もれていたようです。
しかし、発見から16年後、恩師の池野教授とともに、当時最高の栄誉である帝国学士院恩賜賞を受賞したのです。この時の池野教授がとった姿勢などを読むと、私はホロリとしてしまいました。
このように世界的な業績にも拘わらず、なぜ多くの日本人が知らなかったのかを調べ上げた本です。
丹念に平瀬作五郎の人となりを調べ、いろいろ考えさせられます。
牧野富太郎や南方熊楠などが出てきて楽しめます。

植物は門外漢の私ですが楽しく読むことが出来ましたのでお薦めします。
※なお、平瀬が観察に使ったイチョウは現在でも東京大学の小石川植物園に存在しています。

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コメント

今年の秋は、青森に樹齢1000年のイチョウの木を見に行こうと思ってたのにな・・・。
他の遠征で、優先順位が下落しちゃいました。

投稿: ちび太母 | 2006年11月 3日 (金) 07:29

ちび太母さん
検索してみました。北金ヶ沢のイチョウですね。1000年ですか。とても敵いません。失礼ながら、由緒は小石川植物園が勝ちかもしれませんが、それ以外は完敗。
東京では元麻布善福寺に樹齢750年「逆さイチョウ」と言われるのがあるそうです。
来週、時間を作って、ちょっと寄ったらどうですか?
「善福寺 イチョウ」で検索してください。
近い内に私は行きます(^^)。

投稿: 摩周 | 2006年11月 3日 (金) 19:26

情報ありがとうございます。
善福寺、東ドから近いですね。
朝早く行ってみようかな・・・。

投稿: ちび太母 | 2006年11月 3日 (金) 19:38

ちび太母さん
せっかくの上京ですから、近いし、是非どうぞ。
なお、小石川植物園のこのイチョウは樹齢300年弱、樹高26m、幹廻り4.9mと推定されているそうです。

投稿: 摩周 | 2006年11月 4日 (土) 12:27

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